保健科学東日本が目指す生活習慣予防とは

メタボリックシンドロームなど、生活習慣予防にかかわる話題は度々ニュースで取り上げられています。健康志向が世間に浸透する中、医療機関でも検査などが行われる時代になっています。保健科学東日本でも医療機関と連携してメタボ健診にかかわる検査を実施しています。アディポネクチン遺伝子多型検査は、その中でも代表的な検査の一つです。アディポネクチンとは、脂肪細胞から検出される善玉ホルモンの一つです。長きにわたる生活習慣の乱れによって起こる動脈硬化を抑制することができる機能を持つのがアディポネクチンであると言われています。

肥満の原因となる内臓脂肪の蓄積は、アディポネクチンの分泌を低下させる要因になります。そうなると結果的に2型糖尿病を発症させる原因になってしまい、メタボリックシンドロームが進んでいきます。アディポネクチンは、2型糖尿病やメタボリックシンドロームの関連因子として重要なキーワードになっています。保健科学東日本では、東京大学大学院の糖尿病・代謝内科の教授よりこのアディポネクチンに関係する検査のライセンスを受けることができました。これによってアディポネクチン遺伝子多型検査が実施できるようになっています。信頼性も高く、生活習慣予防のカギを握る物質の検査として注目されています。

もう一つ生活習慣予防で気をつけたいのが高血圧です。高血圧が進行すると脳卒中や心不全を起こす可能性があります。中高年の3割、4割が高血圧傾向とも言われており、その原因に生活習慣が大きく関わっていると考えられています。その高血圧対策として、疾患感受性遺伝子の個人差を調べる循環器疾患関連遺伝子多型検査が有効であることがわかりました。保健科学東日本においては、この検査の特許を持つ日本大学医学部の教授との契約に基づき循環器疾患関連遺伝子多型検査を実施しているのです。これによって高血圧の予防に役立っています。

保健科学東日本では、このように遺伝子の秘めている可能性を追い求めています。そして疾患になる前の生活習慣予防検査を行うことで、予防医学に多大なる貢献をしています。生活習慣の乱れた状態が続くと、死に至る危険性もはらんでいます。予防医学はこれから一層重要になり、生活習慣病予防検査は当たり前のように行われていくと思われます。国民病とも言える生活習慣病の早期発見のために、保健科学東日本の予防検査は今後ますます注目を集めるでしょう。