保健科学東日本が受託するHIV-1/2抗体確認検査について
保健科学東日本ではこれまでも様々な検査を受託してきましたが、2023年3月1日からはHIV-1/2抗体確認検査の受託も開始しています。
保健科学東日本のこの検査は、HIVスクリーニング検査において陽性もしくは判定保留となった患者に対して行われる確認検査となっています。
HIVは後天性免疫不全症候群(AIDS)が原因ウイルスで、以前までは不治の病として人々に恐れられてきました。
HIVには1型・2型があり、早期発見・早期治療ができない場合、重篤化し全身免疫不全による日和見感染症・悪性腫瘍などを引き起こす恐れがあります。
特にHIV-1は世界中で多くの感染者がおり、世界的流行の原因にもなりました。
HIV-2は西アフリカ特有となっていますが、日本国内でもこれまでに2名の陽性者が確認されています。
感染者は年々減少傾向にあるものの、2つのウイルスのどちらも危険なため、感染が確認された場合には適切な治療が必要です。
HIVを疑う症状が出た場合は、医療機関を早めに受診しなければなりません。
HIVに感染すると、体内の血液にHIV-RNA、HIV抗原、IgM抗体、IgG抗体の順番で出現することがわかっています。
これまでHIVの検査では、最初にIgG抗体のみ検出できる検査薬が登場し、その後IgG抗体とIgM抗体の両方を検出できるHIV1/2抗体検査、そしてIgG抗体・IgM抗体・HIVコアたんぱく質のP24抗原の検出が可能なHIV抗原抗体検査が登場しています。
医療が進歩したことで、HIVは適切な治療によって症状をコントロールすれば、通常どおりの生活を送れるようになりました。
しかし、通常どおりの生活を送るためには早期発見が何よりも大切です。
保健科学東日本で受託しているこのHIV-1/2抗体確認検査もまた、早期発見につなげるために重要な検査と言えます。
感染初期でも、HIV感染者には血中にHIV抗原が多く出現するため、非常に危険です。
HIV抗原が血中に多くあるということは、HIVウイルスそのものが多量に含まれている証拠です。
そのため、いかに早くウイルスを検出できるかが早期発見・早期治療の鍵となるのです。
HIVスクリーニング検査は、現在HIVの検査の中でも最も高い方法で検査する必要があります。
保健科学東日本で実施しているHIV-1/2抗体確認検査では、HIVの1型及び2型を同時に検査でき、HIV感染症診断補助として非常に有用な検査となっています。
早期治療につなげるためには、感染者を見落とすことなく適切な検査がなされなければなりません。
保健科学東日本ではそのような医療機関をサポートしており、HIV-1とHIV-2を同時に検査できる抗体確認検査を実施しています。