保健科学東日本が実施している婦人科材料LBCとは
保健科学東日本では各種臨床検査を実施して、多種多様な患者の検査を受け入れています。バリエーションはすでにかなり充実していますが、多様化するニーズに対応すべく新しい検査にも保健科学東日本は積極的に進出しています。2019年6月から保健科学東日本では婦人科材料LBCによる検査を開始しました。
LBC法とは液状化検体細胞診のことで、比較的新しい検査アプローチとされます。従来、婦人科材料検査では塗抹標本が用いられてきました。一方、LBC法は専用の細胞保存液入り容器を使用して検体を採取します。塗抹標本と比較して、細胞の保存性に優れています。採取した細胞から標本を作製して検査を実施するのは従来法もLBC法も一緒です。しかしLBC法の方が標本の均一化が図れます。このため、より正確な検査ができるといわれています。
婦人科材料LBCは子宮頸部を対象に検体採取を実施します。専用のブラシが検査申し込みをすると配布されるので、こちらを子宮頸部の粘膜に押し当てるような形で回転して細胞を取り出します。採取できたら、専用の容器があるので、ブラシをその中に入れます。入れるときにブラシの柄を回転させます。容器の中には保存固定液が入っているので、この液体に細胞が浮遊する形になります。容器にしっかりふたをして密閉したら、あとは保健科学東日本に提出して検査結果を待つだけです。
検体採取にはさほど時間はかかりませんし、患者さんにも大きな負担がかかりません。ただし、この方法は妊娠10週以上の妊婦さんには使用できないのでその部分には注意が必要です。検査では先端が外れる仕組みのブラシが配布されることもあります。その場合容器に入れる際に回転させる必要はないです。ブラシの先端を入れた状態でふたをし、そのまま提出します。保健科学東日本ではこの婦人科材料LBC検査に対応しています。子宮頸部液状化検体細胞診と標本作製のみの2種類のコースがあり、標本作製のみであれば、2から4日で完了します。液状化検体細胞診まで行うともう少し時間がかかりますので、4から6日程度を目安に依頼するといいです。
保健科学東日本はこのほかにも細胞診検査を各種実施しています。細胞検査士が多数在籍しており、経験や知識の豊富なスタッフばかりですから、高い精度で正確な結果を通知してくれます。デジタル顕微鏡を用いているので、より詳しい検査ができるのも強みといえるでしょう。