保健科学東日本の乳癌HER2遺伝子(FISH)検査・胃癌HER2遺伝子(FISH)
保健科学東日本では、乳癌HER2遺伝子(FISH)検査や胃癌HER2遺伝子(FISH)検査を実施しています。
この検査は、HER2タンパク質過剰発現(遺伝子増幅)を調べるものです。
HER2タンパク質過剰発現は、乳癌や胃癌などの癌細胞に見られるものです。
保健科学東日本では、死因のトップとなる癌検査をスムーズに行う体制を整えています。
そもそも、癌細胞の表面には「HER2」というタンパクが多く発現すると言われています。
特に、乳癌患者や胃癌患者にはHER2タンパク質を発現させるHER2遺伝子が増加し、通常よりも多くなってしまう方がいます。
そんな患者さんに対し検査を実施することでHER2タンパク質がどれくらい増加しているか調べることができるのです。
HER2タンパク質発現状況については、「IHC法」と呼ばれる検査で確認しますが、乳癌HER2遺伝子(FISH)検査・胃癌HER2遺伝子(FISH)は、IHC法検査実施後に再検査になった場合に行われることもあります。
FISH法の検査で陽性が明らかになった患者さんに対しては、「HER2陽性」の乳癌もしくは胃癌と診断が付き、抗HER2薬等による治療が開始されます。
基本的には、滞りなく治療開始するために、抗悪性腫瘍剤の投与方針決定までの検査が前提となっています。
保健科学東日本が受託しているFISH法では、蛍光を発するHER2遺伝子の数のほか、「CEP17」の数を調べ、その比で遺伝子増幅有無を確認します。
CEP17とは、17番染色体のセントロメア部分を指します。
通常、正常細胞ならばHER2との数は同じとなりますが、乳癌または胃癌の場合、HER2遺伝子の増幅が確認されることもあるのです。
また、HER2とCEP17は、比が2.0以上だった場合、HER2陽性と判断されます。
推奨されている固定液については10%中性緩衝ホルマリンであり、推奨固定時間は乳癌・胃癌の場合で異なります。
乳癌の場合、推奨固定時間が切除材料24時間~48時間で、胃癌の場合は18時間~24時間、生検材料はどちらも6時間~8時間です。
組織は3~4ミクロンに薄切りし、シランをはじめとするコーティングスライドを使用して、約40度で一晩乾燥させます。
HER2タンパクの免疫染色病理組織標本作成と併せて行った場合には、3050点の算定が可能です。
乳癌も胃癌も、HER2タンパク質過剰発現が確認される場合があれば、確認されない場合もあります。
進行性が高いかどうかなど、それぞれのタイプに合わせた治療を行う必要があるでしょう。
癌診断時の病理検査では、HER2タンパク質過剰発現についても把握できるため、治療方針を明確にするためにもとても重要な検査だと言えます。
保健科学東日本では所要日数6~14日で検査が可能です。
乳癌患者や胃癌患者の病理検査として重要な役割を担っています。
保健科学東日本ではニーズに応えられる検査体制を整えています。