保健科学東日本が行っているアディポネクチン遺伝子多型検査の紹介
保健科学東日本は、医療機関からの臨床検査の受託はもちろん、水質検査や環境検査など様々な分野で活躍しています。現場で本当に必要とされている検査を提供するため、検査項目の開発にも積極的に取り組んでいます。
これまでに蓄えた専門的な知識と技術を基に、個別改良の発展に寄与すべく、遺伝子検査も積極的に行っています。遺伝子検査では感染症の予防が可能になることが知られていますが、生活習慣病予防にも役立てられています。保健科学東日本では、2型糖尿病やメタボロックシンドロームの発症に関係するといわれているアディポネクチン遺伝子多型検査の受託を開始しています。
生理活性物質の一つでるアディポネクチンは、脂肪細胞から分泌されます。インスリンに対する感受性を高め、動脈硬化を抑制したり、糖尿病になりにくくしたりする作用がある善玉ホルモンです。
肥満になるとアディポネクチンの分泌量が低下してしまい、2型糖尿病やメタボリックシンドロームになりやすくなるとされています。アディポネクチンの分泌量は、食事の偏りや運動不足といった環境要因だけでなく、アディポネクチンをつくり出す遺伝子の個人差、いわゆる遺伝子多型によっても違いがあることがわかっています。
このような性質を持つアディポネクチンは、保健科学東日本が行うアディポネクチン遺伝子多型検査によって遺伝子多型なのかを調べることが可能です。
遺伝体質についてあらかじめ知っておくことで生活習慣の改善といった予防対策に役立てられます。ただし、保健科学東日本が実施する検査の結果は、あくまでも遺伝子型に基づいた相対的な疾患リスクがわかるに過ぎません。
リスクが高いからといって必ず病気を発症するとは限らず、その逆も同様です。生活習慣病とは、環境要因と遺伝要因の複雑な絡み合いによって発症します。
保健科学東日本が受託するアディポネクチン遺伝子多型検査では、血液を採取し検査することで解析が可能です。検査には7日から10日ほどの期間を要します。検査によって生活習慣病の発症リスクを把握でき、より適切な予防対策が可能です。
保健科学東日本によるアディポネクチン遺伝子多型検査で注意しなければならないのは、検査結果でわかることはあくまでも遺伝子型に基づく相対的なリスクでしかないということです。検査結果は一定の目安ととらえ、適度な運動や規則正しい生活習慣、バランスの取れた食生活によって生活習慣病を予防しましょう。